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福岡県糸島市で気軽に経営相談ができる税理士、小山知則です。

毎週金曜日にブログで私の専門としている経営と相続をメインに役立つ情報を綴っていきます。お楽しみに!


まずはこちらをお読みください

 退職金は、勤務先に所定の手続をしておけば、源泉徴収で課税関係が終了しますので、原則として確定申告をする必要はありません。
 退職金は、通常、その支払を受けるときに所得税及び復興特別所得税や住民税が源泉徴収又は特別徴収されます。この退職金は、長年の勤労に対する報償的給与として一時に支払られるものであることなどから、退職所得控除を設けたり、他の所得と分離して課税されるなど、税負担が軽くなるよう配慮されています。なお、退職所得についても源泉徴収票が交付されます。
                          国税庁ホームページ退職金と税より

「退職金をもらっても確定申告しなくていいんだ!しかもなんだか税金も優遇されていそうだラッキー!」
と思った方、要注意です(笑)

「ムムム!原則として確定申告の必要はないということは、確定申告してもいいということか?」
と思った方、ナイスです(笑)

 

確定申告と聞くと条件反射的に税金を払うものと思ってしまいがちです。
ちなみに英語ではTax returnだそうです!

でも確定申告は税金を納付する(払う)場合と払い過ぎた税金を還付(取り戻す)する場合の2パターンあるのです。

退職金にかかる税金

所得税(会社から源泉徴収※されます。)

※源泉徴収:天引きの事

住民税(会社から特別徴収※されます。)

課税退職所得金額※×10%

※特別徴収:天引きの事
※課税退職所得金額:所得税の課税退職所得金額と同じ

社会保険料・労働保険料

退職金には課されません。

確定申告で還付される税金の計算

個人の所得税には給与や退職金などの所得から差し引くことができるものがあります。
基礎控除・配偶者控除等の人的控除をはじめ、社会保険料控除や生命保険料控除など様々なものがあります。

では実際に例を挙げて確定申告によりいくら税金が戻ってくるのかを見てみましょう。

例)60歳男性、今年2月に30年間勤めていた会社を退職

・退職金2,500万

・月給は50万

・奥様と二人で暮らしている

・退職後の健康保険は任意継続

・イデコに毎月3万円投資している

・毎月1万円生命保険料を払っている

・退職後は奥様と海外旅行に行き趣味の魚釣り三昧の毎日

 

よくある一般的なはなし?です。

さてこの男性が来年確定申告をしました。さていくら税金が戻ってくるでしょう ?

結論から申し上げますと294,286円戻ってきます。(下の画像㊽還付される税金)

なぜでしょうか ?

所得から差し引かれる金額1,641,630円が確定申告することではじめて控除されるからです。(下の画像㉕還付される税金)

注)住民税に関しては、退職所得が「分離課税に係る所得割」となり、確定申告しても所得から差し引かれる金額はございません。したがって会社から退職金支給時に特別徴収されることで課税関係は終了いたします。

まとめ

いかがでしょうか。

国税庁ホームページにも退職金は原則確定申告不要と書いてありますし、会社からも必要ないよと言われているかもしれません。

だからひょっとしたら、給与所得だけで確定申告してしまうかもしれません。因みにその場合の還付金額は上の男性の例ですとたったの30,460円です。退職金を含めて確定申告する場合に比べて263,826円も損してしまいます。

これは知ってるか知らないかだけの差です。

年のはじめの方に退職している、退職金の額が多い、所得控除が大きい場合などは、特に還付金額が大きくなることが予想されます。

退職金をもらったら税理士に相談してみましょう。

 

試しに税務署に問い合わせてみました。

私:「退職金をもらったんですけど何かしないといけないですか ?」

職員さん:「特に何もする必要はございません。」

私:「確定申告はしないでいいんですか ?」

職員さん:「退職金は会社からすでに税金が徴収されていますので確定申告の必要はございません。」

私:(これはみんな確定申告しないな・・・)

PS:職員さんへ、いたずら電話みたいな真似をしてどうもすいませんでしたm(__)m

 

 

今後もこのカテゴリーでは皆様の税に関わる疑問点を解決していきます。
乞うご期待!

内容は平成30年6月現在の法令に基づいています。
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。