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福岡県糸島市で気軽に相続相談ができる税理士、小山知則です。

毎週金曜日にブログで私の専門としている経営と相続をメインに役立つ情報を綴っていきます。お楽しみに!


相続財産の評価の中でも非常に難しいのが立木の評価ではないでしょうか?

ここでは立竹木の評価ついてご説明いたします。
果樹や庭木ついては別に評価が必要です。

相続税申告における立木の評価

標準価額×地味級×立木度×地利級×地積(ha)

標準価額

森林の主要樹種(杉・ヒノキ)について、各都道府県毎に樹齢と樹種別の標準価額表が確認できます。福岡県はこちら→国税庁平成29年財産評価基準書

地味級

森林の主要樹種(杉・ヒノキ)について、平均樹齢と平均材積(樹高×直径)に応じて判定表に当てはめ1.3~0.6の係数を出す。

地味級判定表はこちら→財産評価基本通達118

立木度

植林した山林については、立木度を密とし、自然林については立木度を中庸とする。

岩石、がけ崩れ等による不利用地が散在している森林で、その不利用地の地積をその森林の地積から除外することのできない森林については、植林した森林についてはその立木度を中庸とし、自然林はその立木度を疎とする。

係数は密が1.0、中庸0.8、疎0.6

財産評価基本通達119

地利級

小出し距離(立木を伐倒し、ケーブルを架設して搬出することを想定した場合におけるケーブルの起点から終点(集材場所)までの距離)と小運搬距離(集材場所から最寄りの原木市場又は製材工場等までの距離)を計算して判定表に当てはめ1.2~0.1の係数を出す。

地利級判定表はこちら→財産評価基本通達121

実際の計算

ex)具体的計算例

樹種は杉、2ha、樹齢47年、平均材積1.2㎥、人工林、不利用地なし、小出し距離150m、
小運搬距離4㎞の場合

標準価額=149千円

地味級=1.3

立木度=1.0

地利級=1.1

149千円×1.3×1.0×1.1×2ha=426.14千円となる。

しかし、計算は簡単ですが、問題は計算の根拠となる樹齢などの情報収集ではないでしょうか?

森林簿

そこで役に立つのが森林簿です。
各都道府県の森林企画課や、各市町村の農林事務所などで入手できます。
法定相続情報や委任状などが必要になるので事前に問い合わせてから、
現地調査(野生動物との遭遇に注意しましょう(笑))の際に一緒に行くといいでしょう。

森林簿で入手できる情報は

・樹種

・樹齢

・面積

・林種(人工林、天然林など)

・材積 

・林道距離(集材場所までのおおよその距離の目安)

   ・・・・・・・・・・etc

評価に必要な情報がかなり手にはいります。

↓個人情報が特定できないように一部だけ載せてます。

また、都道府県によっては森林情報公開システムによりオンラインで
一定の情報を得ることができます。位置の特定などにも役立ちます。

山口県の場合はこちら 注)インターネットエクスプローラーで閲覧してください

なお、農林事務所に森林簿を取りに行った際、最寄りの原木市場の場所なども
聞いておくといいでしょう。

原木市場では杉やひのきの1㎥当たりの相場※1を教えてくれます。
ただし、㎥(立方メートル)のことをリューベと言ったり、
方言が聞き取りにくかったりいたしますので、そこは根気よくヒアリングしましょう(笑)

※1 木材として利用できるのは立木全体のうち部分的になります、
森林簿などに記載されている材積とは異なりますので注意してください。

まとめ

さて、長々と説明してまいりましたが、立木の評価には相当の手間がかかるのが
お分かりいただけたのではないかと思います。

そこで、今回は皆様に必殺の裏技をご紹介したいと思います。

それは

納税地を管轄する税務署の資産課税課に問い合わせ、
総合等級※2を1.0としても差し支えないかを事前に確認しておきます。

そうすれば、後は、樹種、樹齢、面積が分かれば評価可能となります。

今回私が依頼を受けたケースでも総合等級を1.0として計算しました。(・ω<) てへぺろ

※2総合等級とは地味級、立木度及び地利級 の各割合を連乗した数値

しかしながら、山林の面積が大きくその評価額も大きくなりそうな場合や、
総合等級を用いると納税額が大きくなってしまう場合などは、
費用対効果を考えて、あくまで、最初にご説明しました原則の評価方法で計算いたしましょう!

また、原木市場で立木の相場を確認しておくと、
今後相続人が売却を予定している場合などの参考になるので良いでしょう。

 

今後もこのカテゴリーでは資産税について専門的な情報もお届けしていきます。乞うご期待!