イノベーター理論とプロダクトコーン理論

北海道地震及び関西地方台風により亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

いつもこのブログを読んでいただきありがとうございます。

福岡県糸島市で気軽に経営相談ができる税理士、小山知則です。

毎週金曜日にブログで私の専門としている経営と相続をメインに役立つ情報を綴っていきます。お楽しみに!


今回は、イノベーター理論とプロダクトコーン理論についてです。
商品やサービスのマーケティングを考えるシーンにおいて非常に役立つものかと思います。

私がその昔コンサルティングの研修を受けたときに、読んで勉強しました森行生氏の著書シンプルマーケティングの内容も一部織り交ぜております。

イノベーター理論

市場における、商品やサービスの購入者を以下のように区分して考えます。

イノベーター(2.5%)
革新的商品やサービスなどをいち早く受容し支持する人々。

アーリーアダプター(13.5%)
新たに現れた革新的商品やサービスなどを比較的早い段階で採用・受容する人々。常識的な価値観をもつ一方、新しい価値観や様式にも敏感だとされる。

アーリーマジョリティ(34%)
新たに現れた革新的商品やサービスなどを比較的追随的に採用・受容する人々。新しい価値観や様式の受容に慎重とされる。

レイトマジョリティ(34%)
新たに現れた革新的商品やサービスを、世の中の普及状況を見てから採用・受容するような人々。新しい価値観や様式の受容には懐疑的とされる

ラガード(16%)
革新的商品やサービスを最後になって受容するか、最後まで受容しない人。市場全体で最も保守的とされる。

一方、森氏はこれを3区分に要約しています。

イノベーター(10%)
一般的な心を持ったマニア

アーリーアダプター(20~30%)
ベネフィットで動く人たち

フォロワー(60~70%)
一般大衆

世に出された商品やサービスは原則的にイノベーター→アーリーアダプター→フォロワーの順に浸透していきます。

イノベーターに受けそうなハイスペックで高価格な商品を開発し、広まったところで大衆向けに安価なものを販売するような方法が一例です。

このようにイノベーターからフォロワーまで広がるように企業が市場を誘導する戦略をスキミング戦略※といいます。

※生活者の上澄み(スキミング)から浸透するという意味

プロダクトコーン理論

商品やサービスの構成要素を次の3つに区分し、それらを有機的に結合させます。

規格
スペック・コンセプト

ベネフィット
生活者がトクするコト、モノ

エッセンス
ブランドキャラクター(擬人化)

商品やサービスの市場におけるライフサイクルは原則として、規格→ベネフィット→エッセンスの順に移っていきます。

例えばある商品が競合企業間において規格で争っているときに、ベネフィットで差別優位性を図ろうとしても、市場には規格がまだ浸透していませんので消費者に響きません。

イノベーター理論との関係は下図のようになります。

イノベーターは規格に基づいて購入の意思決定を行うのに対して、フォロワーはエッセンスに基づいて購入判断を行うからです。

では、弊所のお客様が取り扱っているブレンド野草茶を例に見てみましょう。

 

規格は、「オーガニック・農薬不使用のノンカフェイン」です。

ベネフィットは、「優しく香ばしい」です。

「心も身体もぽかぽか。ほっといたわり、温まりたい方へ。」やさしさのエッセンスが表現できています。

規格・ベネフィット・エッセンス3つの要素がきっちり表現されていて秀逸な商品だと思います。

 

ご紹介したブレンド野草茶はこちらで購入できます。

ブレンド野草茶-suu-さん

 

まとめ

中小零細企業においては、規格・ベネフィット・エッセンスの3つの要素を取り入れてしまうのが望ましいでしょう。限られた経営資源の中で、それそれのシーンに応じて商品を逐次開発投入する余裕はあまりないと思うからです。

それなら、初めから3要素について差別優位性をもった商品を投入し、その後タイミングを見て細かい修正を入れていった方がいいかと思います。

生活者の関心が規格→ベネフィット→エッセンスと移ってもそれぞれの要素においてしっかり差別優位性があればロングヒットも狙えるのではないでしょうか。

今後の商品開発や販促の参考にしていただければと思います。

 

それではまた。

 

 

 

Follow me!

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP